通信制高校は社会人の高卒資格取得・学び直しにも。おすすめの学校と確認しておくべきポイント

社会人になってから「高校を卒業しておけばよかった・・」と思うことは、意外とあるもの。企業によっては高卒というだけで、転職が有利になることもあります。

このように働き始めてから高卒資格を取りたい人のために、通信制高校があります。通信制高校は学校に通わず自宅で高校内容の勉強ができ、卒業することで高卒資格を取ることができます。年に数日は「スクーリング」という登校の日があるものの、生活や仕事への影響は小さいはず。通信制高校を考えてみるのもおすすめです。

なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。「ズバット通信制高校比較」なら人気の通信制高校や気になる学校の資料をまとめて取り寄せられて、手間が省けます。無料なので、ぜひ使ってみてください。

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通信制高校は社会人の学び直し・高卒資格の取得にもおすすめ

通信制高校はこれまで、普通の高校(全日制高校)で不登校になってしまった人や、友達や先生との関係が上手くいかない人が利用していました。ただ、最近は自宅で勉強できることから、「好きなことに時間を使いたい」「社会人だけど、学び直して高卒資格を取りたい」という人の利用も増えています。

社会人になって働き始めると、中卒・高卒・大卒の違いを感じることもあるもの。「仕事の能力が同じくらいなら、高卒のほうが転職などで有利」ということも、実際のところあります。

これまでは社会人になると学び直しの機会はなかなかありませんでしたが、通信制高校が広まってきたことで高卒資格も取り直しやすくなってきました。

通信制高校に入ることで、これからの生活は大きく変わるはず。あらためて英語や数学などを勉強することになり、3年間は学習を続ける必要があります。また、スクーリング(登校日)では高校生や同じ状況の社会人と一緒に過ごすことになり、卒業すると晴れて高卒資格を取ることができます。

いろいろなことがあると思いますが、通信制高校での時間は、振り返ると貴重な体験になるかもしれません。「頑張ってみようかな」と思ったら、ぜひ通信制高校を考えてみてください。

社会人が通信制高校を利用するときに気をつけるポイント

社会人が通信制高校を利用するときによくあるのが、「入学前は卒業できると思ったのに、入ったら難しかった・・」ということ。

入学前にどんなところでつまずきやすいのかを知っておくと、準備しやすくなります。次の3点は特に確認しておきましょう。

  • 仕事や今の生活と、通信制高校での勉強が両立できるかを考える。「スクーリング(学校への登校)」を確認。
  • 通信制高校は通学して学ぶコースもあるけれど、社会人は自宅で勉強するコースが基本。
  • 通信制高校は私立がおすすめ。公立は安いけれどサポートがなく、勉強が大変かも。
  • 「社会人コース」を設けている私立の通信制高校なら、安心して学べる。

仕事や今の生活と、通信制高校での勉強が両立できるかを考える。「スクーリング(学校への登校)」を確認。

通信制高校で勉強する内容は、高校の基礎が中心。英語・数学・国語・理科・社会をひと通り勉強することになりますが、ひとつひとつ理解すれば誰でも取り組めます。

授業は配信動画のため、時間はいつでもOK。好きな時間に授業を見て、課題のレポートをこなして学習を進めます。レポートもやさしい内容で、学力に自信がない高校生でもできるため、社会人で勉強にブランクがあっても大丈夫です。

ただ、今の仕事や生活の中で勉強の時間を取るのは、意外と大変。「毎日1時間は勉強しよう」と思っていても、仕事の疲れなどでつい「明日にしよう」となってしまうことはよくあります。

社会人で通信制高校に入るときは、「両立できるか」をしっかりと考えることが大切です。

また、通信制高校は基本的に自宅で勉強できますが、どの学校も「スクーリング」という、キャンパスへ登校して勉強や特別活動(ホームルームなど)をする日があります。

スクーリングは年に数日ですが、必ず参加する必要があります。今の生活でスクーリングに参加できそうかも、入学前に通信制高校のスタッフと書くにしておくと良いです。

通信制高校は通学して学ぶコースもあるけれど、社会人は「自宅学習コース」が基本

通信制高校は現役の高校生もたくさん利用していて、中には「キャンパスへ通って勉強したい。新しい環境で友達を作りたい」という人もいます。

そのため通信制高校は自宅で勉強するコースのほかに「通学コース」も用意していて、通信制高校が全国各地に設置している「キャンパス(学習センター)」に通いながら勉強することもできます。

ただ、社会人に通学コースは、少し不向き。なかなか通えない人も多く、高校生と一緒に勉強するため、浮いてしまいやすいです。学校によっては、社会人を通学コースに受け入れていないこともあるかもしれません。

そのため社会人は基本的に、自宅で勉強するコースと考えておきましょう。

通信制高校は私立がおすすめ。公立は安いけれどサポートがなく、勉強が大変かも

通信制高校も普通の高校(全日制高校)と同じく、公立と私立があります。

公立高校と私立高校の違いは、「公務員」と「一般企業」のイメージ。公立は国や都道府県が運営する学校で学費が安く、私立はその学校が独自に運営しているため、サポートは良いものの学費は少し高めです。

【公立・私立の学費目安】

公立 私立
学費の目安 年間3〜5万円ほど 年間10万円ほど
(安い高校の場合)

上のように、費用だけを見ると公立のほうが安いですが、実際のところ、おすすめは私立。

私立の通信制高校は入学する人がスムーズに卒業できるよう、スタッフのサポート体制を整えています。もちろん日々の勉強やレポートは自分でこなす必要があるものの、電話やメールなどで相談できる学校も多いです。

公立の通信制高校は学費が安いものの、ほとんど自力で勉強しないといけないことが多く、定員が決まっているため入学できないこともあります。もちろん良さそうな学校があれば公立も良いですが、お値打ちな私立の通信制高校も考えてみてください。

「社会人コース」を設けている私立の通信制高校なら、安心して学べる。

高校生と社会人で、コースを分けている通信制高校もあります。例としては下のようなメリットがあり、一般的な通信制高校の通信コースより利用しやすいです。

  • スクーリングが土日で参加しやすく、現役高校生と教室が分けられている。
  • 学費が公立並みに安い。
  • マイクロソフト社の「Office」、Adobe(アドビ)社の「Photoshop(フォトショップ)」など、仕事に役立つツールも利用できる。

社会人の高卒資格取得におすすめな通信制高校5校。学費が割引になる就学支援金は、社会人でも対象

ここまでを確認したら、通信制高校を選びましょう。通信制高校はたくさんありますが、その中には社会人も多く利用している人気の学校があります。特におすすめな5校を紹介します。

ちなみに通信制高校の学費は、「就学支援金(しゅうがくしえんきん)」という国の制度で割引きになります。割引きの金額は自分の年収によって変わり、下のようになります。

【就学支援金による授業料の割引き(私立)】

自分の年収が

  • 年収590万円未満
    1単位につき12,030円が授業料から割引き
    (25単位で300,750円の割引き)
  • 年収590万円以上〜910万円未満
    1単位につき4,812円が割引き
    (25単位で120,300円の割引き)
  • 年収910万円以上
    割引きなし

※通信制高校で1年間に取る単位の数は、平均25単位。
割引きは「授業料」のみ。授業料がゼロになったらそれ以上安くはならず、スクーリング費や設備費などは割引きされない。

(参考)通信制高校は就学支援金で学費が割引きに!制度の仕組み・内容を解説

ここから紹介する通信制高校の学費目安は、年収ごとに分けて紹介しています。

勇志国際高等学校「社会人コース」

スクーリング(登校)
回数・場所
年1回5日〜7日
(土日のみ3週間も可能)
本校(熊本県天草市)または各地の学習センター
年間の
学費目安
年収590万円未満 約6万円
年収590万円以上〜
910万円未満
約24万円
年収910万円以上 約35万円
勉強の相談
チャットでの質問・相談
特徴 ・「社会人コース」がある珍しい高校。
・スクーリングは高校生と別教室。
・OfficeやAdobeソフトなどが無料。
・熊本県天草市での「スペシャルスクーリング」にも参加でき、託児所もあり。

勇志国際高校は数ある通信制高校の中で、「社会人コース」を設けている数少ない学校。仕事をしながら、高校生と一緒でも気まずくないように学べるため、1番おすすめです。

通信制高校での勉強は基本的に自宅学習ですが、「スクーリング」という校舎への登校があります。勇志国際高校もスクーリングはあるものの、高校生と教室は別。「高校生に混じって社会人が勉強する」ということがないため安心で、スクーリングの日程を土日にすることも可能です。また、熊本県天草市にある本校で自然体験をしながら学ぶ「スペシャルスクーリング」は、社会人同士で思い出を作ることもできます。

さらにOfficeやAdobe(Photoshopなど)のソフトなど、仕事に役立つソフトが無料で利用でき、国の制度(就学支援金)を利用すれば学費は3年間トータルで12万円ほど。お値打ちでしっかり学べる通信制高校です。

NHK学園高等学校「スタンダードコース」

スクーリング(登校)
回数・場所
月1~2回または年3~4日間連続
本校(東京)または全国40ヶ所以上の会場
年間の
学費目安
年収590万円未満 約4.5万円
年収590万円以上〜
910万円未満
約21.5万円
年収910万円以上 約33万円
勉強の相談
チャット・メール
特徴 ・NHKが運営で安心。
・「NHK高校講座」で学習。
・担任・教科担当など、サポート体制が充実。
・生徒がネット上で自由に書き込める「みんなのこえ」。

NHK学園高校は、NHKが運営する通信制高校。通信制高校はたくさんありますが、実はNHK学園高校が1番最初に設立された学校。長年の歴史があり、カリキュラムやサポート・運営体制が整っています。社会人が利用しやすいのは、自宅学習が中心の「ベーシックコース」です。

NHK学園高校での勉強は、「NHK高校講座」がメイン教材。質が高く、基本をしっかり身につけられます。NHK高校講座は無料で学習できるため、ほかの通信制高校でも活用されています。ただ、やはりNHK学園高校でNHK高校講座を学ぶと統一感はあるため、安心感があります。

また、NHK学園高校はサポート体制が充実。生徒には担任がつき、英語や数学など各教科の講師もいて、気になることがあればチャットやメールで質問・相談ができます。社会人だと中学内容も忘れがちですが、学び直しもスムーズに進みやすいはず。良質な教材と手厚いサポートで、サクサクと学習を進めましょう。

N高等学校・S高等学校「ネットコース 普通科」

スクーリング(登校)
回数・場所
年5日ほど
各地のキャンパス
年間の
学費目安
年収590万円未満 約7.5万円
年収590万円以上〜
910万円未満
約25万円
年収910万円以上 37.5万円
勉強の相談
メール・Slack・Zoom・電話
特徴 ・独自の学習アプリ「N予備校」を使用。
・プログラミング・デザイン・ファッションなども動画で学べる。
・インターネット上でほかの生徒さんと交流。

N高校・S高校は、大手企業のKADOKAWAと「ニコニコ動画」で有名なドワンゴという企業が、共同で設立した通信制高校。英語や数学だけでなくプログラミングやデザインなど、これからの時代に必要となるスキルも学ぶことができる新しい通信制高校として人気が高まっています。公式サイトは基本的に高校生向けですが社会人でも入学でき、「ネットコース 普通科」がおすすめです。

N高校・S高校はより多くの生徒さんを受け入れるために分かれていて、本校の場所だけ違い、カリキュラムやサポートは同じです。

N高校・S高校のメリットは、高卒資格を取れるだけでなく、プログラミング・デザイン・動画編集なども学べること。「N予備校」という学習アプリで、実生活や仕事に役立つスキルも身につけられます。

また、スタッフにはメール電話だけでなく、SlackというコミュニケーションツールやZOOMでも質問できるため、「こういうことを学びたい」「こういう道に進むことってできますか」のような相談もできます。

明聖高等学校「WEBコース」

スクーリング(登校)
回数・場所
年4日ほど
全国の会場
年間の
学費目安
年収590万円未満 5万円
年収590万円以上〜
910万円未満
約11万円
年収910万円以上 23万円
勉強の相談
メール
特徴 ・質の高いオンライン学習「サイバー学習国」「サイバーアカデミー」。
・「サイバーアカデミー」ではプログラミング・マンガ・ネイルなども動画で学べる。
・学習ツールはゲーム色が強く、ゲームが好きなら向きやすい。

明聖高校は千葉県を中心に校舎を展開する通信制高校。ただしスクーリング会場は全国にあり、どこに住んでいても入学しやすいです。

明聖高校はIT教育に力を入れていて、ITコースやデザインコースなど、専門的な内容を学べるコースもあります。社会人が入学する場合は「WEBコース」がおすすめで、「サイバーアカデミー」というオリジナルの学習ツールでプログラミング・マンガ・ネイル・ダンスなども学習可能。N高校と同じく、生活に役立つスキルを身につけられます。

また、明聖高校は「サイバー学習国」というバーチャルスクールのシステムも用意していて、仮想空間内でほかの生徒さんとコミュニケーションをとれます。職員室があるため先生にメールで質問でき、サポートもあります。ただ、普通にメールやチャットで質問できるほうが、ありがたい気はします。

ID高等学校「通信型 オンライン(フレックス)コース」

スクーリング(登校)
回数・場所
年2回。1回3〜4日
東京または長野県東御市
年間の
学費目安
年収590万円未満 約10万円
年収590万円以上〜
910万円未満
約15万円
年収910万円以上 約21万円
勉強の相談
Slack
特徴 ・長野県・東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・群馬県・栃木県・山梨県・静岡県に在住の人が入学可能。
・スタディサプリ・NHK高校講座・NewsPicksなどの学習サービスを使用。
・「オンラインホームルーム」が毎日あり、自由に参加できる。

ID学園高校も、ネットでの学習環境が整っている通信制高校。「通信型 オンライン(フレックス)コース」は社会人でも利用しやすいですが、入学できるエリアは決まっているため確認が必要です。

ID学園高校はカリキュラムの中に、さまざまな教育サービスを導入しているのが特徴。英語や数学などをプロの予備校講師による授業で学べる「スタディサプリ」、英会話学習に最適な「スタディサプリEnglish」、高校内容の基礎を学べる「NHK高校講座」、ビジネスニュースをチェックできる「NewsPicks」などを利用して学べます。

また、勉強する中でわからないことは「Slack」という無料ツールで質問でき、自由参加の「オンラインホームルーム」が毎日あるため、学習のモチベーションも保ちやすいです。学費はほかの学校に比べると少し高めですが、合うと感じたら考えてみるのも良いでしょう。

通信制高校は、社会人の学び直しにもおすすめ。まずは資料請求や相談で、ベストな学校を選ぼう

高卒資格は、社会人になってから取り直しても遅くありません。今は環境も整ってきているため、通信制高校を活用して学び直すのもおすすめ。高卒資格を取ると、これからの転職や仕事探しでも、新しい道が見つかるはず。就学支援金を活用すれば学費は意外と安いため、ぜひ考えてみてください。

なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。

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