通信制高校の勉強内容:レポート課題の進め方・テストの難易度

通信制高校は、自宅での勉強が中心。ただ、実際どんな内容なのか、ついていけるのかは気になるもの。

通信制高校は不登校やいじめなど、事情があって入学する人も多い学校。そのため英語や数学なども無理なく学べる基本的な内容で、心配しなくても大丈夫。「ついていけなくて卒業できない」ということはないため、安心してください。

ただ、どんな形で勉強するのかを知っておくことは、通信制高校を考える上で大切。そこでここでは、「通信制高校の勉強内容」を解説します。

通信制高校の勉強内容は「映像授業+レポート課題+スクーリング」が基本。難易度はやさしく、誰でも無理なく取り組める学校がほとんど

通信制高校での勉強は大きく3つで、

  • タブレットなどで見て学ぶ「映像授業
  • 映像授業を見たあとに解く「レポート課題
  • キャンパス(校舎)へ登校して学ぶ「スクーリング

があります。

日々の勉強は「映像授業を見て、レポート課題を解く」という流れが基本。授業は高校の教科書レベルとなっていて、レポートの問題も授業や教科書を見れば解けることがほとんどです。また、レポートは満点を取らないといけないわけではなく、きちんと解いていれば大丈夫です。

スクーリングの日数は自由に選べる学校が多く、少ない学校だと年に数日ほど。スクーリングではホームルームなどがあり、卒業に必要な「特別活動」としてカウントされます。また、映像授業でわからなかったことを質問することもできますが、登校日数を少なめにしている場合はあまり聞けないため、一応のサポートという形です。

通信制高校で勉強する人には「頭は良くないと思うけど、正直レポートはめっちゃカンタン。教科書見れば大丈夫」という人もいて、難しくて解けないことは少ないはず。ただ、レポートの枚数は学校によって違うものの、1年間の合計で50〜70枚ほどになることも多いため、ある程度のボリュームはあります。

レポートはコツコツこなせば大丈夫だけど、期限ギリギリだと大変なので注意。終わらない場合は早めに学校へ相談

通信制高校のレポート課題は簡単ですが、「レポートを解き始めるまでに、重い腰を上げないといけない」というのが、一番大きなハードルかもしれません。

通信制高校は卒業できない人もいますが、それはレポートに手をつけられないため。レポートの提出期限をチェックして少しずつ進められれば良いですが、計画を立てるのが苦手な人もいます。期限ギリギリに追い込もうとしても、間に合わないことがあるため気をつけましょう。

もしレポート課題がなかなか進まない場合、通信制高校のスタッフや職員に相談すると良いです。通信制高校は聞きたいことなどがあれば電話やビデオ通話などで相談や面談ができるため、そこで進め方のアドバイスをもらいましょう。通信制高校のスタッフも課題を進められない生徒さんがいることを理解しているため、親身にサポートしてくれます。

ちなみに通信制高校も普通の高校(全日制)と同じように、公立と私立があります。公立の高校は学費が年間3〜5万円ほど、私立は年間10〜20万円ほどで、私立でも年間10万円ほどの学校は多いです。私立のほうが体制が整っていて、サポートもしっかりしていることが多いため、勉強が心配なら私立の通信制高校を選ぶのがおすすめです。

スクーリングでは授業と試験。試験もそれほど難しくない

キャンパスへ登校して勉強するスクーリングでは、授業が行われます。ただし自宅での学習が中心のため、解説されるのは基本の内容のみ。心配する必要はありません。

試験もなるべく合格しやすいよう、基本的な内容に絞られています。教科書を見れば解けることも多く、スクーリングの授業で「ここはテストに出るから、しっかり確認しておいてください」と伝えられることもあります。

通信制高校は試験で合格点を取ると、その科目の「単位」を取ることができます。卒業までに74単位を取る必要がありますが、ある程度きちんと勉強してテストを受ければ、単位を取れないことはまずありません。

また、スクーリングでは授業や試験のほか、ホームルームや文化祭などが行われることも多いです。これも「特別活動」としてカウントされるため、参加しておきましょう。

どうしても勉強が心配な場合、サポート校や塾・家庭教師の利用を

通信制高校ではスタッフが生徒さんのサポートをしてくれるものの、やはり心配になることはあるもの。

  • 通信制高校に入ろうと思うけど、やっぱり勉強が心配。
  • 通信制高校に入ったものの、レポートに手がつかない。
  • 大学進学をしたいけど、大丈夫か心配。

上のようなこともあると思います。

まだ通信制高校に入学していない場合、まずは気になる学校へ実際に話を聞きに行くと良いです。実際どんな人がサポートしてくれるのか、どんな体制なのかがわかれば、安心できることは多いはず。

また、通信制高校に入ったあとでレポートが進まなくなったら、「サポート校」や塾・家庭教師の利用も考えると良いです。

サポート校は通信制高校の人が利用する、塾のようなところ。レポート課題のフォローだけでなく大学進学に向けた指導や、文化祭やスポーツイベントなどの学生生活を充実させてくれるイベントもあります。通信制高校がサポート校と提携していることも多いため、通信制高校だけで心配な場合は利用を考えてみてください。

ただしサポート校も学費がかかり、年間30〜100万円ほどかかることが多いです。費用だけのメリットがあるかは、よく考えて決める必要があります。

(参考)通信制高校のサポート校とは?メリット・デメリットと必要かどうか

単純に勉強だけを教えてもらうなら、塾や家庭教師でも対応してもらえます。これらは通信制高校と関係ない一般のサービスなので予算に合わせて利用でき、月2〜4万円ほどが相場です。

通信制高校の勉強は基本が中心。自分で勉強する必要はあるものの、相談しながら進めれば大丈夫

通信制高校の勉強は映像授業とレポート課題を中心に進めますが、内容は基本的。授業や教科書を参考にすれば、問題なく取り組めるはず。また、スクーリングで行われる授業や試験も基本レベルで、それほど心配しなくても大丈夫です。

ただし気をつけたいのは、「重い腰を上げられるかどうか」。通信制高校は自由なため、つい生活リズムが乱れがち。勉強をサボってしまうこともよくあるため、計画を立ててある程度はコツコツ勉強することが大切です。もしレポートが終わらない場合は、早めに通信制高校のスタッフへ相談しましょう。