通信制高校は、基本的に家で勉強する高校。校舎(キャンパス)への登校もありますが、日数は週に1〜5日の中から選ぶことができ、年に数回の登校で良いコースがある高校も多いです。
自由な学び方ができることから、最近は通信制高校を選ぶ人も増えています。
ここでは、通信制高校のメリット・デメリットを紹介します。両方を理解して、入学するかどうかを決めましょう。
なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。「ズバット通信制高校比較」なら人気の通信制高校や気になる学校の資料をまとめて取り寄せられて、手間が省けます。無料なので、ぜひ使ってみてください。
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通信制高校のメリット
まずは通信制高校のメリットから。下の5つのポイントを押さえておきましょう。
- 自由な時間が多く、やりたいことができる
- 人とのコミュニケーションが苦手でも、安心して学べる
- 勉強する内容は基本が中心。理解しやすい
- プログラミング・ファッション・芸術・福祉など、興味のあることを学べるコースもある
- 自宅で学べるため、通学の交通費がなく安全性も高い
- 学費が安く、年間8〜10万円ほどの学校もある
自由な時間が多く、やりたいことができる
通信制高校は、自宅で授業を受けるのが基本。1日の勉強時間は少なめのため、自由な時間が多いです。空き時間はプログラミングや英会話、アートなど、趣味ややりたいことを追求するのも良いですし、アルバイトをする人もいます。
勉強と自分のやりたいことにバランス良く取り組めるのは、通信制高校の大きなメリット。高校生という時間を、有効活用できると良いですね。
人とのコミュニケーションが苦手でも、安心して学べる
人と話すのが苦手でも、通信制高校なら安心。冊子のテキストやインターネットの映像授業で勉強できるため、周りの人に気を使う必要がありません。
また、なかなか立ち回りが難しいクラスや部活での人間関係もなく、苦手な先生もいないため、ストレスなく過ごせるのも通信制高校の良い点です。
勉強する内容は基本が中心。理解しやすい
通信制高校で勉強する内容は、基本が中心。高校内容ではあるものの、なるべく理解しやすいように工夫されています。
1人で勉強するのは大変なこと。普通の高校(全日制)と同じ内容を自分だけで学ぶのは、とても難しいです。
そのため通信制高校は自主学習がしやすいレベルで、課題のレポートもやさしめ。「勉強は苦手。自分のやりたいことを探したい、追求したい」という人に向いています。
プログラミング・ファッション・芸術・福祉など、興味のあることを学べるコースもある
通信制高校は、興味のあることを学べるコースが用意されているところも多いです。
たとえば人気な通信制高校のひとつである「鹿島学園高校」では、プログラミング・ファッション・アパレル・芸術・デザイン・マンガ・スポーツ・eスポーツ・声優・アニメ・ダンス・福祉など、とにかくさまざまなことを学べます。また、「ルネサンス高校」も同じように幅広いコースがあるため、資料などを見て考えてみるのもおすすめ。
全日制高校だと、こうしたコースを用意しているところはほとんどありません。通信制高校ならではのメリットで、やりたいこと・興味のあることを頑張ることができます。
自宅で学べるため、通学の交通費がなく安全性も高い
自宅で勉強できるということは、通学がないということ。通信制高校は電車代などの交通費が必要なく、事故の心配もありません。また、人との接触が少なくオンラインで学べるため、「これからの時代に合った学習スタイル」といえます。
学費が安く、年間8〜10万円ほどの学校もある
通信制高校は、「学費が安い」というのもメリット。高校内容を学ぶ基本のコースは、学費が年間8〜10万円ほどの学校もたくさんあります。
全日制高校の学費は、公立で年間で30〜40万円ほど、私立で年間70〜100万円ほどが相場(参考:文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」)。これに比べると通信制高校は学費を抑えられて、卒業したときの「高校卒業資格」は全日制・通信制で同じです。
通信制高校の学費が安い理由は、「就学支援金(しゅうがくしえんきん)」という国の制度を利用できるため。
就学支援金は通信制高校に入学する人が利用できる、学費の割引き制度。
実は通信制高校の学費は全日制と同じく、もともとは30〜40万円ほどが相場。ただし就学支援金による割引きがあるため、年間10万円ほどになります。
ただし上で紹介したプログラミングやファッションを学ぶコースを利用する場合、追加料金がかかることが多いです。
通信制高校のデメリット
通信制高校はここまで紹介したようなメリットがあるものの、デメリットもあります。両方を理解して、入学するかを決めましょう。
- 自分で勉強する必要があり、気をつけないとサボりやすい
- 同じ学年の友達を作りにくい。人と接する時間が少ない
- お子さんが家にいる時間が長く、親御さんの負担が大きい
- 大学進学を考える場合、通信制高校のみだと難しい
- 世間体を気にする場合、ちょっと気まずい
自分で勉強する必要があり、気をつけないとサボりやすい
通信制高校は自由な分、気を抜くと勉強をサボりがち。自分で計画を立てて学習する、自己管理が必要です。
ただし通信制高校のスタッフは定期的に面談をしてくれて、悩みなどが出てきたときには相談に乗ってくれます。気になることが出てきたら、まずは相談しましょう。
同じ学年の友達を作りにくい。人と接する時間が少ない
自宅で人と会わずに学べるのは通信制のメリットですが、逆に「人と接する機会が少ない」というデメリットでもあります。
これからの人生、ほとんどの場合はどこかで人と関わる必要があります。全日制高校は学校での生活が人間関係のトレーニングになりますが、通信制高校はこれがありません。
また、同年代の友達も作りにくいため、これまでの友達を大切にしたり、通信制高校の学生生活・勉強をサポートしてくれる「サポート校」を利用したりする人もいます。
お子さんが家にいる時間が長く、親御さんの負担が大きい
通信制高校の場合、お子さんが家で過ごす時間が長くなります。親御さんにとっては食事の用意などで、家事の負担が増えやすいです。
また、お子さんが学校に行っている間に休憩をとるお母さんもいますが、この時間も少なくなりがち。
通信制に入ることで家族の生活リズムが変わる可能性があることは、頭に入れておきましょう。ただし生活に慣れてしまえば、そこまで大変ではないこともあります。
大学進学を考える場合、通信制高校のみだと難しい
通信制高校で勉強する内容は、高校内容の基本。高卒資格は取れるものの、大学受験に対応するには不十分なことが多いです。
これに対して全日制高校は授業での基本学習に加えて課題やテストでの演習、応用的な内容の解説もあるため、大学受験に対応しやすいです。
全日制高校は大学進学をする人が多く、55%以上。一方、通信制高校は18%となっています(2018年度時点。参考:文部科学省「高等学校通信教育の現状について」)。
この数字を見ると通信制高校からの大学進学は難しく思えるかもしれませんが、きちんと準備すれば可能性は十分あります。家庭教師や学習塾を利用したり、上でも紹介した「サポート校」でも、大学受験対策の指導をしてもらえます。
家庭教師のトライが運営するサポート校「トライ式高等学院」は、大学受験に強いサポート校。大学進学率が65%以上(2020年時点)とサポート校の中ではとても高く、大学を考えているなら考えてみるのも良いです。
(参考)トライ式高等学院の合格実績・進学実績と、高い数字を誇る理由
世間体を気にする場合、ちょっと気まずい
お子さんが通信制高校に通うと、近所の人から「加藤さんのお子さん、どうしたんだろう」のように思われることがあります。気にならなければ良いですが、世間体を気にする性格だとストレスになることもあります。
通信制高校のメリット・デメリットまとめ
ここまで紹介したメリット・デメリットをまとめると、下のようになります。
メリット | デメリット |
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・自由な時間が多い ・話すのが苦手でも大丈夫 ・勉強内容は基本 ・興味を追求できる ・交通費がなく安全 ・学費が安い |
・サボりやすい ・人と接する時間が少ない ・親御さんの負担が増える ・大学進学は対策が必要 ・世間体が少し気まずい |
メリット・デメリットを踏まえて、通信制高校を考えよう
通信制高校にはメリット・デメリットの両方があります。ただ、考えてみる価値は十分あり、人によっては通信制のほうが合っている場合もあります。
まずは公式サイトや案内資料をチェックして、興味がわいたら近くのキャンパスへ問合せ・相談をしてみるのがおすすめ。じっくり考えた上で入学すれば、通信制高校も良い選択になるはずです。
なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。
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