屋久島おおぞら高等学校(以下、屋久島おおぞら高校)は、本校が鹿児島県の屋久島にある通信制高校。茂木健一郎さんという有名な脳科学者の方が校長で、日本全国に40ヶ所以上のキャンパス(KTCおおぞら高等学院)を設置。規模の大きな通信制高校として人気です。
屋久島での自然体験スクーリングをきっかけに、自分自身や将来を見つめ直すお子さんも多い屋久島おおぞら高等学校。ここでは特徴やメリット、学費などを解説します。
なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。「ズバット通信制高校比較」なら人気の通信制高校や気になる学校の資料をまとめて取り寄せられて、手間が省けます。無料なので、ぜひ使ってみてください。
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屋久島おおぞら高等学校の特徴
屋久島おおぞら高等学校はKTC学園という学校法人が、2005年4月に設立した通信制高校。本校は鹿児島県の屋久島にありますが、今では日本全国の40ヶ所以上にキャンパスを設置(2022年2月現在)。体制が整っていて人気の通信制高校となっています。
ちなみに、屋久島おおぞら高等学校と似た名前で混乱しやすいのが、「KTCおおぞら高等学院」。この2つは連携していて、「通信制高校」と「サポート校」という関係です。
KTCおおぞら高等学院:屋久島おおぞら高等学校の勉強をサポートする「サポート校」。
KTCおおぞら高等学院は高校ではなく、あくまでも「サポート校」で、塾のような存在。KTCおおぞら高等学院だけに入学して、高卒資格を取ることはできません。
屋久島おおぞら高等学校での勉強は基本的に自宅学習ですが、お子さんだけで勉強するのは大変な場合もあります。KTCおおぞら高等学院にも合わせて入学するとキャンパスへ登校して勉強でき、先生への相談や、進学・就職のサポートをしてもらえます。
屋久島おおぞら高等学校が気になったら、KTCおおぞら高等学院のキャンパスで相談をすることができます。
(KTCおおぞら高等学院についてはこちら)KTCおおぞら高等学院の特徴・コース・学費を解説:屋久島おおぞら高等学校との違い
脳科学者として有名な茂木健一郎氏が校長の通信制高校
屋久島おおぞら高校は、脳科学者として有名な茂木健一郎さんという方が校長を務めています。書籍をたくさん出版していてテレビにも出ていることがあるため、ご存知かもしれません。
屋久島おおぞら高校の学習・カリキュラムは、茂木健一郎さんが研究を通して得た知見が活かされています。
基本の学習は英語や数学などですが、屋久島での自然体験や「みらいノート」というノートの作成など、ほかの学校にはない特徴があります。もちろん難しいものではなく、誰でも楽しく取り組めて、新しい発見や将来の道を考えるきっかけになるものが多いです。
学習は「レポート・スクーリング・テスト・特別活動」の4つが基本。一般的な通信制高校と同じ
屋久島おおぞら高校での勉強は基本的に自宅学習で、高校3年生の卒業までに74単位を取ると卒業できる「単位制」。
単位を取るまでの学習は、下の流れで進みます。
【屋久島おおぞら高校での学習の流れ】
- 入学後に配布される教科書を参考に、レポートの問題を回答。映像の授業を見て視聴報告書を作成。
- レポート・視聴報告書の提出で合格をもらい、屋久島での集中スクーリングに参加(年1回)
- 屋久島でのスクーリングで特別活動・授業・テストがあり、単位を取る。
勉強のレベルは、高校内容の基礎。レポートの問題も教科書を参考にすればそれほど難しくなく、勉強に自信がなくても大丈夫です。スクーリングで実施される単位の認定テストも多くの人が点数を取りやすいレベルになっているため、あまり心配する必要はありません。
また、屋久島おおぞら高校は「担任制」で、電話やメールで相談することができます。勉強する中で心配なことやわからないことがあれば、聞いておくと良いです。
年1回のスクーリング(登校)で、屋久島での自然体験ができる(引っ越す必要はもちろんナシ)
屋久島おおぞら高校の大きな特徴に、「屋久島でのスクーリング」があります。
通信制高校は自宅学習が中心ですが、「特別活動(ホームルーム・クラブ活動・学校行事など)」という活動を1年間で10時間以上(高校3年間で合計30時間以上)することが、国の法律で卒業の条件となっています(参考:文部科学省「特別活動」)。
屋久島おおぞら高校では屋久島でのスクーリングに参加することで、特別活動をしたと認定してもらうことができます。
屋久島は鹿児島県にあり、日本で初めて世界自然遺産となった島。とてもきれいな森・山・川・海があり、パワースポットとして人気です。九州地方は暖かいですが、屋久島の山頂は北海道にも近い気候。そのため屋久島に1度行くだけで、夏も冬も体験することができます。
屋久島のスクーリングではさまざまなことが企画されていますが、例として下のようなものがあります。
【屋久島のスクーリングでできること】
- 樹齢1000年以上の屋久杉、樹齢7200年の縄文杉を見る。
- 樹絶滅危惧種のアカウミガメを見ることができ、産卵の様子が見られることも。
- キャンパスで勉強している生徒さんや、自宅メインで勉強している生徒さんとの交流。
- 教室や体育館で、一緒に授業・グループワーク。
- 栗生浜・春田浜・ヤクスギランド・白谷雲水峡・太鼓岩トレッキングなどの自然体験。
- 宿泊棟での自由時間。
- 地元の人たちとの交流。
こうした体験を通して自分を見つめ直したり、友達ができたりする人も多いもの。あえて屋久島という不自由な環境に行くことで、大自然の中で遊ぶ体験や、達成感を得る仕事のような経験をすることができます。
「みらいノート」を書くことで、自分の道や思い出が見えてくる
屋久島おおぞら高校では、「みらいノート」というノートがもらえます。これは青色のノートで、自分の好きなことを書き込めるもの。数式や英文を書くのではなく、なりたい大人・将来の目標・スクーリングでの思い出などを書くために使います。
通信制高校に入ると、お子さんが1人で過ごす時間も多いもの。その中で、いろいろ考えることもあるはずです。みらいノートに経験したことや思ったこと、感じたことを書いていくことで、自分自身や将来を見つめ直すきっかけになります。
屋久島おおぞら高校の公式サイトには、ほかの生徒さんが書いたみらいノートが紹介されています。何を書こうか迷ったら、先輩のノートを参考にしてみるのも良いですね。
大学進学や就職のサポートを希望する場合、サポート校の「KTCおおぞら高等学院」への入学も必要
屋久島おおぞら高校から、大学・短大・専門学校への進学もできます。もちろん就職する人もいます。
大学進学を目指す場合、日々の勉強は高校内容の基礎が中心で、大学入試に対応できる内容ではありません。受験に向けた準備をする必要があり、下のような方法が一般的です。
【屋久島おおぞら高校からの大学進学】
- お子さん自身が、参考書や問題集などで追加の勉強をする。
- サポート校の「KTCおおぞら高等学院」を利用する。
- 大学受験の予備校や家庭教師を利用する。
このうちサポート校の「KTCおおぞら高等学院」は屋久島おおぞら高校と連携しているため、お子さんの状況を把握した上で授業・アドバイス・サポートをしてくれます。
【KTCおおぞら高等学院のサポート】
- 「進学コース」での大学受験指導
- 大学や専門学校の先生を招いての進学ガイダンス
- 小論文・面接試験の対策
- 進学イベントの紹介
- 担任の先生による、学習の進度チェック・アドバイス
お子さんが自分で勉強できそうなら屋久島おおぞら高校のみで良いですが、「ちょっと難しいかも」という場合はKTCおおぞら高等学院や予備校・家庭教師も考えてみてください。
屋久島おおぞら高等学校の入試は書類選考のみで、学力試験なし。学費(授業料)はほかの通信制高校に比べると高め
屋久島おおぞら高校は中学を卒業していれば、書類選考のみで誰でも入学できます。英語や数学の学力試験はなく、面接・作文もありません。面接が苦手というお子さんでも入りやすいです。
学費はシンプルでわかりやすく、最初にかかるのは入学金のみ、入学後に毎年かかるのは施設費と授業料です。
【初期費用(入学時のみかかるお金)】
入学金 | 15,000円 |
---|
【年間費用】
※1年間に25単位を取る想定で計算
施設費 | 50,000円 |
---|---|
授業料 | 1単位15,000円 (25単位で375,000円) |
就学支援金による割引き (授業料から割り引き) |
親御さんの年収(両親の合計)が 年収590万円未満:1単位12,030円が割引き(25単位で300,750円) 年収590万円以上〜910万円未満:1単位4,812円が割引き(25単位で120,300円) 年収910万円以上:割引きなし |
年間の学費目安 | 親御さんの年収(両親の合計)が 年収590万円未満:年間124,250円 年収590万円以上〜910万円未満:年間304,700円 年収910万円以上:年間425,000円 |
就学支援金について詳しく
▶通信制高校は就学支援金で学費が割引きに!制度の仕組み・内容を解説
屋久島おおぞら高校の授業料15,000円という金額は、正直なところほかの通信制高校に比べると高め。人気の通信制高校と比べると、1単位の授業料は下のようになっています。
通信制高校 | 1単位の授業料 |
---|---|
屋久島おおぞら高校 | 15,000円 |
ルネサンス高校 | 10,000円 |
N高校・S高校 | 7,200円 |
鹿島学園高校 | 7,000円 |
年1回の屋久島スクーリングが魅力ではあるものの、サポート校のKTCおおぞら高等学院を利用しない場合は自宅学習がメイン。これで授業料15,000円というのは、考える必要があります。ただ、屋久島おおぞら高校も体制が整っていて人気の学校ではあるため、興味がわいたらまずは話を聞きに行ってみると良いでしょう。
キャンパスでの勉強や受験対策を希望するなら、サポート校の「KTCおおぞら高等学院」に合わせて入学。追加の学費が必要
- キャンパスへ通って勉強したい。
- 一緒に過ごせる友達がほしい。
- イベントなどで、学生生活を楽しみたい。
- 大学に行きたいから、受験対策をしたい。
- 推薦入試の面接・小論文対策をしたい。
- 勉強やこれからの進路について相談したい。
上のようなときは、屋久島おおぞら高校のサポート校、KTCおおぞら高等学院も利用すると良いです。屋久島おおぞら高校は高卒資格取得のために入学、日々の勉強は自宅とKTCおおぞら高等学院の最寄りキャンパスですることになります。
この場合、屋久島おおぞら高校とKTCおおぞら高等学院の学費、両方がかかります。学費は登校日数によって変わりますが、屋久島おおぞら高校とKTCおおぞら高等学院の合計で、年間50〜100万円ほどかかります。全日制の私立高校と同じくらいの学費ですが、予算に合うかは家族で相談が必要です。
KTCおおぞら高等学院に入学する場合、書類選考・面接・作文がある
屋久島おおぞら高校の入試は書類のみですが、KTCおおぞら高等学院に入学する場合は面接と作文があります。どちらも難しいわけではなく、面接で暴れるなど、よほどひどいことがなければ入学できます。
屋久島おおぞら高等学校は、屋久島スクーリングに魅力を感じるならおすすめ。KTCおおぞら高等学院も合わせて考えよう
屋久島おおぞら高校は規模が大きく、整った体制で人気の通信制高校。最大の特徴は屋久島での自然体験スクーリングで、これが前へ進むきっかけになるお子さんもいます。カリキュラムや内容に興味がわいたら、考えてみるのもおすすめです。
また、屋久島おおぞら高校での勉強は基本的に自宅学習で、キャンパスへ登校しての勉強や大学受験対策を希望する場合、サポート校のKTCおおぞら高等学院を利用すると良いです。追加の費用はかかりますが、高校生活が充実したり、受験に向けたサポート・アドバイスを受けられたりします。まずは案内資料やパンフレットをチェックして、気になったら実際にキャンパスで話を聞いてみてほしいと思います。
なお、通信制高校やサポート校は、しっかり選びたいもの。入学するとなかなか変えられないため、まずは資料や案内パンフレットをチェックしてみるのがおすすめです。
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