全日制高校がつらいし合わない、行く意味あるか悩んだときは?3つのアクション

高校生は多くの人が全日制高校に通っていますが、「自分には合わない・・」と感じることもあると思います。こうした悩みをもつ人はあなただけではなく、自宅での勉強が中心の「通信制高校」に転入する人も増えています。

ストレスを抱えながら学校へ行くのは、とてもつらいもの。「行く意味ないな・・」とまで思ったらあまり無理をせず、通信制高校も考えてみてください。

全日制高校に行く意味はある。でも、つらい・やめたいと思ったら、無理する必要はない

全日制高校に行く意味は、もちろんあります。平日の朝から夕方まで授業があることでしっかりと勉強でき、クラスや部活で友達や仲間と過ごす時間も貴重なもの。何に価値を感じるかは人それぞれですが、これまで多くの高校生が過ごしてきた全日制高校は、意味がないものではないはずです。

ただ、時代は変化していて、さまざまな価値観が生まれているのもまた事実。オンライン授業が行われるようになってきているものの、全日制高校の授業や部活は大きく変わっていません。「クラスや学年全員で同じ勉強、同じ年間スケジュールとする」という全日制のスタイルは、時代に合わない面も正直あります。

不登校生の推移

▲不登校生の推移
(参考:文部科学省 不登校生徒に関する調査

そしてこうした時代の変化と変わらない学校の形式に、「つらい」「合わない」と感じる人が増えています。文部科学省のデータを見ても、不登校になる人は8年連続で増加、通信制高校に入る人も増えています。

昭和や平成の時代は、不登校になると選択肢が限られてしまうという現実がありました。ですが今は令和になり、通信制高校の数も生徒さんの数も増えています。全日制高校がつらくてやめたいと思ったら無理をする必要はなく、通信制高校という選択肢があります。

通信制高校に行くことは、恥ずかしいことではない。むしろ前向きに通信制高校を選ぶ人もいる

これまで通信制高校には、「全日制で上手くやっていけない人が入る学校」というネガティブなイメージがありました。ですが最近は、そのイメージが変わりつつあります。

通信制高校は特に私立を中心に、独自の教育方針・カリキュラムを打ち出す学校が増えています。「登校する時間も日数も自由」「英語や数学だけでなく、IT・デザイン・ダンス・ネイル・スポーツ・ゲームなど、専門学校で勉強するような内容を学べる」「オンラインでほとんどの勉強ができる」など、全日制高校とは大きく異なるカリキュラムの学校が多いです。

通信制高校の生徒推移

▲通信制高校の生徒推移(
(参考:文部科学省 高等学校通信教育の現状

こうした特色ある学びができ、時間の使い方も自分で決められる通信制高校に魅力を感じて、「全日制じゃなくて通信制がいい」と積極的に通信制高校を選ぶ人も増えています。

通信制高校の生徒数は増加傾向にありますが、それは不登校だけが原因ではなく、「もっと自分に合うスタイルで勉強したい。学生生活を充実させたい」という人が増えているのも理由と考えられます。

全日制高校が合わないと思ったらやるべきこと3つ

ここまで紹介したように、今は全日制高校だけでなく、通信制高校に入るのも良い選択肢です。

ただ、通信制高校が良さそうだと思っても、「なかなかすぐに切り替えられない」「本当に全日制をやめていいのかな」と感じることもあると思います。通信制高校は全日制高校と生活スタイルが大きく違うため、不安になるのも仕方ありません。

「全日制高校での生活がつらい。合わないかも・・」と感じたら、まずはここから紹介する3つのことをしてみて、少しずつ通信制高校を考えてみましょう。

【これからのアクション】

  • 両親・周りの人(先生・友達など)・電話窓口などに相談する。
  • 通信制高校を探してみて、実際に相談・見学へ行ってみる。
  • 本当に今の高校をやめても後悔しないか、考えてみる。

両親・周りの人(先生・友達など)・電話窓口などに相談する

通信制高校に興味がわいたら、まずは「相談」しましょう。相談相手は話しやすい人で良く、両親・学校の先生・友達などが一般的。信頼している人なら、きっと真剣に話を聞いてくれるはずです。

また、国は学生向けの相談窓口を設けているため、周りに相談しにくい場合はこうした窓口に電話してみるのもひとつの方法です。

厚生労働省「電話相談」

誰に話すかを決めたら、「全日制がつらいし合わなくて、通信制高校が気になっている」と切り出してみてください。少し驚かれるかもしれませんが、「通信制なんて、やめときなよ」と言われることは少ないはず。きっと理解してくれます。

誰にも相談せず、1人で悩んでしまうのは、なるべく避けたいもの。自分だけで考えていると、どんどんネガティブな方向へ考えがちです。誰かに悩みを打ち明けるだけでも気持ちが軽くなりますし、馬鹿にされることはまずないため、勇気を出して打ち明けてみてください。

通信制高校を探してみて、実際に相談・見学へ行ってみる

ズバット通信制高校

次に、通信制高校を実際に探してみましょう。ズバット通信制高校比較」というサイトを見ると、さまざまな通信制高校を検索でき、資料やパンフレットも無料で取り寄せられます(生徒さん本人・ご両親どちらも利用OK)。

【主な通信制高校の例】

  • 屋久島あおぞら高等学校:鹿児島県の屋久島で、年に1回の自然体験がある。
  • N高等学校:プログラミングやデザインなど、ITスキルを学べる。
  • ヒューマンキャンパス高等学校:ネイル・ダンス・スポーツなど、さまざまな専門分野を学べる。
  • 飛鳥未来高等学校:自由なスタイルで勉強でき、高校生のうちに美容師免許を取れるコースもある。
  • NHK学園高等学校:NHKが運営。大学の指定校推薦枠が多い。

※「ズバット通信制高校比較」で、資料・パンフレットを請求できます。

通信制高校は自分が住んでいる都道府県からだけでなく、全国から入学できる学校が多いです。「ここ、気になるな」という学校があれば、まずはホームページを見たりパンフレットを取り寄せたりすると良いです。

こうしてさらに興味がわいたら、実際に通信制高校へ相談しに行ってみましょう。通信制高校は全国にキャンパス(学習センターともいいます)を設けていて、最寄りのキャンパスでスタッフが相談に乗ってくれたり、学校の案内をしてくれたりします。通信制高校はキャンパスへ登校して勉強することもできるため、希望すれば校舎の見学もできます。実際に見て話を聞くことで、よりリアルに通信制高校での生活をイメージできます。

どの学校もそれぞれに特徴があり、「通信制高校もいいかも」と感じられるはず。高校生という時間は貴重なため、ぜひ楽しそう・ワクワクするという気持ちを、大切にしてほしいと思います。

本当に今の高校をやめても後悔しないか、考えてみる

人の気持ちは変わるもの。「昨日はモヤモヤと悩んでいたのが、次の日になったら気にしなくなっていた」ということもあります。また、「通信制高校が気になったけど、やっぱり全日制でいいや」となることもあります。

あらためて、本当に今の高校をやめても後悔しないか、自分自身に問いかけてみてください。

ここで「大丈夫。今の学校をやめて、新しい生活をスタートしたい」と思えたら、通信制高校の入学に向けて動き始めましょう。もちろん両親とも相談して、家族にも理解してもらった上で、最終的に入学する通信制高校を決めましょう。

全日制高校が向いていないと感じても大丈夫。まずはできることから始めよう

全日制高校は多くの人が勉強していて、意味のある学校。ただ、価値観は人それぞれ。最近は自由に学べる通信制高校を選ぶ人も増えています。

「全日制が合わないかも」と感じたら、通信制高校もひとつの選択肢。もちろん全日制で頑張れそうなら様子を見てみるのも良いですし、通信制高校について調べてみるのも良いです。ここで紹介したことも参考に、まずはできることから始めてみてほしいと思います。

▶「ズバット通信制高校比較」で、通信制高校を調べる。